2019.9.5 京浜急行踏切事故について

2019.09.06 Friday

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    JUGEMテーマ:鉄道

    昨日昼前に発生した、京浜急行車両とトラックの事故について記します。すでに会

    員制SNSには書き込みましたが、こちらにも現時点での情報を基に書きます。

    今回の事故は、たまたまテレビを見ていて、まずニュース速報のテロップを見て、

    住所から「新町あたりかな」と思っていたことが的中しました。

    続いて映像を見て、まず車両を見て即座に「特急や快特など優等列車」であるとわ

    かり、「ということは新町は本来通過するのでかなりの速度(時速100キロ以上)

    出ていたであろうこと」が想像できました。また鉄骨の架線柱がひしゃげていたり、

    他にもコンクリートの柱も傾いていましたから、車両の状態も含め「復旧に時間が

    かかる」ことも想像できました。その時点でトラックが原型をとどめておらず火や

    黒煙も出ていたので人的な災害も拡大する怖れもありましたし、積み荷らしき果物

    が散乱しているのもわかりました。

    乗客が避難していましたが、車両の客用ドアから直接道床に飛び降りていたので、

    「駅が近くにあるのになぜはしごなど使わないのか」が気になりました。後ろの

    車両はまだホーム上でしたから、ホームに避難している客も確認できました。

    最近あまり京浜急行には乗っていませんが、今回の事故区間は並走するJRから

    見ることがあり、踏切が多く存在する区間ですが、通過列車はかなりのスピード

    で走っているのは見ていました。もう一つ、多摩川を渡る手前の東京都の区間も

    同様に地上線を通り、踏切や通過駅のホーム幅が狭いところもあるので、列車に

    乗っていて怖く感じることもありました。

    列車は快速特急で、京浜急行で最高の時速120キロで走っていたこともわかり

    ました。法令で、鉄道車両はいかなる速度でも停止措置をとってから600m以

    内で停止することが義務付けられています。逆に言えば完全に止まるまで最高

    600mは走ってしまうということです。

    今回は踏切内に進入したトラックが立ち往生して、脱出を試みているうちに列車

    が接近し、警報機が鳴り、遮断桿が降りてしまったそうです。踏切に設置されて

    いる障険(踏切障害物検知装置)がトラックを検知し、そこで初めて列車に対し

    て障害物を知らせる発光器が点滅したようです。動画では信号機と別に設置され

    ている発光器が点滅しているのが確認できました。障険は踏切が閉塞された際に

    踏切内にいくつか設置されているセンサーが物体を感知すると発光器が光る仕組

    みになっています。バスの降車口に穴と光があり、そこの間に物があるとバスの

    ドアが閉まらずに動けない仕組みと似ています。

    あるいは踏切に設置されている「非常通報ボタン」を押せば基本的に同じ発光器

    が点滅して列車に知らせます。列車の運転士は障険の発光器を手前で確認して

    すぐに非常制動をかけたと思いますが、自動車もですが、人間が感知して停止の

    動作に入るまでにコンマ何秒かの空白があり、この間列車が走ってしまう「空走

    距離」が存在します。120キロですとコンマ何秒でも結構な距離を移動して

    しまいます。これがぶつかってしまった原因の一つかもしれません。

    今回の事故は、トラックが道を間違えた可能性があり、運転手も焦っていたと

    思われます。あるブログでは運転手が自力で脱出を試みたことを「プロ根性」

    と書かれていましたが、自分の考えは「トラック運転手は道を間違えたことで

    焦っていた。予定の時刻に目的地に到着しないと、生鮮食品を積んでいたので

    客先や会社から自分が責められたり、経済的損失を負担することが怖くて焦っ

    ていたのでは」と推測します。

    そのような考えはとりあえず捨てて、まずは人命を最優先に考えてほしかった。

    自力脱出よりもまず上記の「非常通報ボタン」を押して一刻でも早く列車に

    危険を知らせ、自分も安全な場所に避難することを最優先に考えてほしかった

    と思います。警報機が鳴って障険が作動する前に列車が危険を察知していれば

    トラックの手前で停止できた可能性もあります。

    これは「たられば」ですが、駅の近くでしたから、駅に居た職員や利用客が、

    脱出できないトラックを見てホーム上の「緊急列車停止装置」のボタンを押す

    ことも考えられました。そうすれば新町駅から一定範囲内のすべての信号機

    が停止現示となり、列車は手動あるいはATSなどで停止します。そしてこの

    場合安全が確認されるまで列車は動くことはできません。

    これらの防護措置が取られなかったこと、たまたま接近していた列車が通過

    列車だったことなど様々な出来事が重なって起きた事故のように思えます。

    怪我をされた方々の早期の回復と、早急な復旧を願います。

    また国土交通省の事故調査委員が派遣されていますから、事故の原因究明と

    再発防止もお願いしたいと思います。

    かつて鉄道関係の会社に居たこともあるので、若干専門的な記述になったこと

    をお詫びいたします。その会社の京浜急行担当の方が

    「京浜急行は先頭車が電動車で重いから脱線しても転覆しない」と言われて

    いました。すでに報道でもそのことが取り上げられています。

    今回先頭車両が傾いたものの完全に横にならなかったり鉄道用地外に飛び出

    さなかったのは重かったことからだと想像できます。これだけは「不幸中の

    幸い」でした。